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国民年金は国民が全員加入しなければならない制度ですが、実際に国民年金のみでは心許ないのが現状です。豊かな老後のために別の事を考える必要がありそうです。 国民年金のみに加入している場合国民年金のみに加入しているということはどのような意味を持つのでしょうか?。 国民年金のみに加入している場合とは、通常の場合、個人の自営業者、学生、主婦、無職の方などです。学生、無職の方はいずれは就職等により厚生年金などに加入することになりますので、実際には個人の自営業者と主婦の方が「国民年金のみに加入している」ことになります。しかし、主婦の場合には夫が厚生年金に加入しているケースが多いはずなので、世帯における年金収入はある程度確保されますし、「振替加算」の制度により本来の年金額に加算される部分もあります。また、夫が死亡した場合には自己の国民年金のほかに遺族厚生年金が支給されるので実際には充実した年金が確保されるケースが多いでしょう。従って、個人の自営業者の様なケースにおいて「国民年金のみ」という事態が生じます。この場合には夫、妻はそれぞれが別個に国民年金保険料を支払い、別個に老齢基礎年金を受給することになります。しかし、それでも満額の年金額を受けたとしても夫婦で年間約160万円です。基本的にはこの額を上回ることはありません。国民年金のみの場合にはその意味をしっかりと理解して老後を考えなければなりません。
国民年金を補う制度 国民年金の支給額は満額であっても約7万円弱です。65歳における平均余命は男性17.8歳、女性は22.7年となっていますから、平均的な年齢まで生きていたとしても、この期間を約7万円弱で生活をし続けなければならないとするとかなり厳しい状況となることが予想されます。そのため、国民年金を補う制度が幾つかあり、それらの制度の加入を考える必要があります。
老齢基礎年金の支給率 老齢基礎年金については原則として65歳に達したときから支給が行なわれます。しかし、本人が希望することにより支給開始年齢を繰上げ(65歳前に受給すること)や繰下げ(68歳以後に受給すること)が出来ます。昭和16年4月1日以前に生れた方については次表の率で減額、増額が行なわれます。また、昭和16年4月2日以後に生れた方については繰下げの場合には繰上げ、繰下げの日までの月数に応じ、1000分の7、1000分の5の率を乗じて計算した率により計算されます。次表下段の表は年齢ごとに1000分の7、5の率を乗じた参考数値です。
海外に居住している場合 海外居住者については20歳から60歳未満のうち昭和36年4月以降の期間についてはカラ期間に該当するため、年金の受給要件である25年の期間には含まれることになります。しかし、このカラ期間は年金の受給要件を満たすための期間で、保険料を支払っていないため、その分の年金は支払われません。 そこで年金を満額、あるいはより多くもらうために、海外に居住している方でも国民年金に加入することができます。 その際には国内に居住している協力者が必要となります。この協力者は本人に関する様々な国民年金上の手続き、国民年金保険料の納付を行なうことになりますが、この協力者は、本人が日本国内で最後に居住していた市町村内に居住している親族が要件となっています。 最後の住所が転勤先であるなどの場合には、要件を満たす協力者で適当な方がいらっしゃらない場合もあると思われますが、この様な場合については「財団法人 日本国民年金協会」に代行してもらうことも可能です。この場合、保険料は非居住者円普通預金を開設し、その口座から毎月保険料が引き落としされるようになっています。 「財団法人 日本国民年金協会」 国民年金保険料の滞納について 国民年金の保険料の滞納については老齢基礎年金等がもらえるかどうかという事のほか、障害基礎年金や遺族基礎年金が支払われない事になりかねません。 新聞などでは1/3の人が年金保険料を払っていないという報道がされています。ただし、これには多少の説明が必要です。保険料を支払うべき人は第1号被保険者(国民年金:2,154万人)ですが、そのうち「保険料を支払っていない人」は保険料未納者(265万人)、保険料免除者(505万人)の合計の770万人ですので、やはり35.7%の人が保険料を払っていないことになります。ただし、これは年金をもらえない人ではありません。保険料未納者は確かに年金をもらうことはできませんが、保険料免除者については保険料は払っていませんが年金はもらえます。この点については報道の意味をキチンと理解する必要がありそうです。問題は保険料未納者と年金制度に未加入の方です。これらの方については将来の無年金者を意味しています。これらの方を合計すると加入対象者の5.1%となりますが、大学生の未納者・未加入者についてはその多くが就職により未納・未加入が解消されることが考えられるため、実際には4%前後程度の方が無年金予備軍であると考えられています。100人中4人が多いのか少ないのかは微妙な部分がありますが、無年金者は将来においても少数派であることは変わらないように思えます。なお、厚生労働省の「老後の生活設計に対する意識調査」によると未納者の18.6%が保険料は払っていないものの「公的年金制度に期待」し、23.3%が「自分で働く」、22.6%が「特に考えていない」と答えています。
無年金と生活保護 無年金者は生活保護の問題と大きな係わり合いがあります。「年金収入がない」ということは生活を困難にならしめてしまうので「生活保護」の対象となり得ると考えられるからです。 しかし、実際のところ「生活保護」という制度では、家族・親族等の扶養が優先されるべきであり、親族の状況、資産の保有状況や活用状況が厳格に審査され、その環境により保護基準額等の給付額も異なります。したがって、扶養すべき親族(子供など、同居の親族を含む)がいる場合であって、それらの者に標準的な収入がある場合や売却等のできる資産があるような場合には生活保護の制度は受けられません。実際に高齢者の生活保護を受けている方は全国で377,122人、東京ドームの観客者数の約7倍弱にすぎません。また、マスコミ等で生活保護世帯のエアコンの設置の可否が問題になるように「豊かな生活」を満たす制度ではなく、「自立した老後」を考える場合には生活保護の制度では解消することはできないと考えた方が良さそうです。 高齢者の生活保護適用状況(平成12年版厚生白書)
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