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平成15年度自民党税制改正大綱が発表されました。


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 平成14年12月13日、平成15年度自民党税制改正大綱が発表されました。今回の改正は平成15年の通常国会で審議され、法案化されるはずですが、実質的に来年における税制改正の内容となるはずです。
 以下
「平成15年度自民党税制改正大綱」の「基本的考え方」部分を掲載いたしました。

(機種依存文字の使用箇所、改行については修正を加えてあります。また、ボールド部分は中小企業等・個人において特に重要な改正部分について当事務所において付させていただきました。)

第一 基本的考え方

 日本は今、かつて経験したことのない厳しい時代に直面している。即ち、戦後の大成功は、我が国を飛躍的に発展させ、世界の大国へと導いたが、反面、国際化、少子高齢化という構造変化をもたらし、昭和恐慌以来70年ぶりに経験するデフレ不況に国民は苦しんでいる。
 平成15年度税制改正では、この困難に税制面で応えること、即ち、デフレ不況下で税収不足に苦しむ財政であっても、国民の現在と将来不安を最小限に抑え、安心できる公共サービスを提供できること、将来の財政の健全性を維持しつつ、新たな
飛躍に応え得る財政体質を目指すこと−−−を重視して制度改正に臨んだ。
 当面の課題は、まずデフレ不況の脱却である。このため、市場活性化を目指した金融・証券税制の思い切った軽減・簡素化、土地の有効利用を促進する登録免許税、不動産取得税等の大幅な見直し、相続税と贈与税の一体化と軽減による貯蓄資産の流動化等の措置を講じている。
 さらに、不良債権処理の一層の促進と、それに伴う雇用や経営不安に対処するため、金融機関の資金仲介機能の回復を目指し、金融秩序の再構築を税制面からも支援することとする。
 また、国と地方の関係の見直しは重責な課題である。地方に委ねることは地方にという構造改革の考え方に沿って、真の地方分権、地方自治を確立するため、景気に左右されず、地方の公共サービスの財源を安定的に確保し、地域住民のニーズに
応えるべく、法人事業税に外形標準課税を導入することとしている。
 我が国経済の根幹を支える中小企業の活力を維持発展させるため、中小企業の研究開発投資やベンチャービジネスの育成、中小企業の留保金・交際費課税の緩和等により、やる気と活力を回復する措置を誇じている。
 次に、中期的課題である日本経済の競争力の強化のため、研究開発投資、設備投資の優遇措置を思い切って行った。このことが、当面の景気回復への貢献という効果をもつことはいうまでもない。
 また、厳しい財政事情に鑑み、財政物棄であるタバコに、諸外国での税負担割合をも勘案し、新たな負担をお願いするとともに、酒類間の負担格差を是正するため、所要の措置を詳じている。
 長期的には、少子高齢化社会における年金、医療、介護等の財源を日本社会と経済の活力を維持しつつ、如何に確保するかが最も大切な課居である。即ち、社会保障給付の社会保険料以外の財源は、税体系の改革により対処する必要がある。
 このため、諸外国に比べ複雑かつ額の大きい所得課税の諸控除を整理し、課税ベースの拡大を図り、税体系の簡素化に努めたふ併せて、現行の消費税に存在する欠陥、問題点を是正し、簡素な制度への改善を図っている。
 デフレ不況の脱却には、財政、税制は勿論のこと、制度や法律による誘導が必要なことは青うまでもない。 しかし、人は制度・法律で動くが、制度や法律を動かすのもまた人であることを私たちは忘れてはならない。平成15年度税制改正により、当面、中期及び長期的対応を講じてはいるが、主役はあくまで私たち日本国民である。
 私たちが互いに協力し、この税制の下での良き日本人として現在と未来を創りたいと思う。
以下、主事項目について基本的考え方を述べる。

1 研究開発減税・投資減税

(1)研究開発減税
研究開発は、21世紀のわが国経済を支える産業・技術の創出につながる戦略分野である。 このため、思い切った税制上の支援措置を講ずることとし、試験研究費が増加した場合に税額控除を謎める現行制度に加え、新たに総額の一定
割合を税額控除する仕組みを選択制で導入することとする。

a. 税額控除率については、インセンティブ効果を高める観点から、試験研究費の売上高に占める割合が高い法人ほど控除率も高くなるよう設定する(10%−12%)。
b. 中小企業の研究開発、産学官連携の共同・委託研究については、一律でより高い税額控除率を設定する(15%)。
c. 21世紀のわが国の産業・技術の創出につなげるため、税額控除率の一定部分は期限を区切らない措置とする。

(2)投資減税

a. IT投資の促進は、短期的な需要創出効果のほか、わが国企業全体の事業の効率化、付加価値の向上を通じ、中長期的な産業競争力の強化につながることが期待できるため、期限を区切り、税制上の措置を講じる。対象は、ハードウェアに加えて、ソフトウェアも含むものとし、企業が状況に応じて対応できるよう税額控除(10%)と特別偉却(50%)の選択制とする。
b. 試験研究費の総額の一定割合を税額控除する制度に加え、研究開発を設備投資の面からも更に支援するため、研究開発用の機械、設備等の取得に対する支援措置を講ずる(特別償却50%)。

2 中小企業税制
中小企業の経営環境は厳しさを増しており、中小企業の経営基盤の強化を図るため、以下の措置を講ずる。
(1)研究開発税制において、中小企業に対し、一律でより高い税額控除率(15%)を設定する。(再掲)
(2)
同族会社の留保金課税について、中小企業の内部留保の充実を支援する観点から、自己資本比率が50%以下の中小企業に対する課税を停止する。なお、留保金課税の基本的なあり方については、法人の適正な経費のあり方とあわせて検討する。
(3)
交際費課税について、損金算入の特例の適用対象者の範囲の拡大等を行い、資本金1億円以下の中小法人について定額控除400万円までの金額の90%損金算入を認める。
(4)
中小企業が30万円未満の減価償却資産の取得をした場合に全額損金算入組(即時償却)を認める。(現行10万円未満)

3 相続税・贈与税
(1)相続税・贈与税の一体化措置

 
高齢化の進展等を跨まえ、高齢者の保有する資産を次世代に円滑に移転させる観点から、相続時精算課税制度(仮称)を創設する。本制度における贈与段階の課税については、相続時の精算を前提にした概算払いという性格を跨まえ、軽減・簡素化する(非課税枠2,500万円、非課税枠を超える部分について税率20%で課税)。

 また、住宅投資促進を図る観点から、本制度について、平成17年未までの時限措置として、住宅取得資金の贈与の場合は、非課税枠を1,000万円上乗せして3,500万円にするとともに、贈与者の年齢要件を撤廃する。なお、現行の住宅取得資金の贈与税額の特例については、平成17年未までの間、経過措置として存置する。

(2)相続税・贈与税(暦年課税)の税率の改正
現行の相続税の最高税率(70%)については、個人所得課税の最高税率(50%)の水準等を謄まえ、50%に引き下げる。これに伴い、簡素化の観点も跨まえ、必要な税率構造の調整を行い、税負担の軽減を図る。贈与税については、相続税に準じて見直す。
なお、
一体化措置を含め、これらの改正は、原則平成15年1月1日以後の相続等について適用する。

4 金融・証券税制
(1)将来の利子・配当・株式譲渡益に対する課税の一体化を視野に入れ、金融商
品間の中立性の確保と課税の簡素化が重要な政策課題となっている。
 このため、上場株式等の配当、公募抹式投資信託の収益分配金、上場株式等の譲渡益について一律20%の源泉徴収のみで納税が完了する仕組み(申告不要)を導入する。
(2)『貯蓄から投資へ』との現下の政策課題に対応し、個人投資家の積極的な市場
参加を促す観点から、今後5年間は10%の優遇税率を適用する。

5 土地税制
(1)土地流通課税等
 資産デフレが進行する中、土地の利用価値を重視する方向への土地市場の構造変化など土地市場を巡る諸情勢に対応するため、土地の有効利用、都市再生等を促進する観点から、登録免許税及び不動産取得税の大幅な軽減、特別土地保有税の凍結、新増設に係る事業所税の廃止など、土地流通に関する税負担を
大胆に軽減することとした。
 具体的には、不動産登記に係る登録免許税について、不動産取引の活性化に資するため、建物分を含め抜本的に見直す中で、税負担の軽減を図る。すなわち、土地に関する課税横準の特例を廃止して、土地と建物に係る実質的な税負担格差を解消するとともに、各種登記間の税率格差の是正を図る。さらに、平成17年度未までの時限措置として、これらの税率を一層引き下げる。また、不動産取得税については、平成17年度末までの時限措置として、商業地、店舗、事務所等に係る税率について、引き下げを行う。特別土地保有税については、平成15年度以降新たな課税は行わないこととし、さらに、新増設に係る事業所税を平成15年3月31日をもって廃止する。

(2)固定資産税
 固定資産税は市町村財政を支える基幹税であり、福祉や消防等市町村の基礎的行政サービスを提供する上で固定資産税収の安定的確保が不可欠である。
 土地に係る固定資産税については、平成9年度から負担水準の均衡化を進めることを基本とした見直しを行ってきたところであり、ある程度均衡化は図られてきたが、依然として負担水準のばらつきが残っている。また、これまで負担水準の高い商業地等の宅地について、課税標準額の上限を評価額の70%まで引き下げてきた結果、地価の下落に応じて税負担が引き下げられる土地が増加し、地価の下落が税収減に直結する状況になっている。こうした点に加え、平成15年度評価替えにより大暗な減収となることや極めて厳しい市町村財政にも配慮しつつ、課税の公平の観点から負担水準の均衡化を着実に進めるため、現行の負担調整措置を継続する。

6 外形標準課税
 法人事業税への外形標準課税の導入は、すべての法人が、その事業活動規模に応じて薄く広く、かつ、公平に地方公共団体の幅広い行敢サービスの対価を負担するものである。このことは、応益課税としての事業税の性格を明確にし、地方公共団体には、地方分権を支える安定的な地方税源を保障するものとなる等、地方税として望ましい方向の改革である。
 今回、これまでの議論を謄まえ検討を行った結果、現下の景気の状況等も勘案し、平成15年度に、資本金1億円超の法人を対象として、外形基準の割合を4分
の1とする外形標準課税制度を創設し、平成16年度から適用する。
なお、制度創設に当たっては、雇用の安定と資本の充実について十分な配慮措置を講ずるものとする。

7 個人所得課税
 わが国個人所得課税制虔は、広く公平に負担を分かち合うとの基本的考え方の下、その町空洞化」の状況を是正し、基幹税としての機能を回復していくことが課題となっている。その際、同時に、経済社会の構造変化に対応し、税負担に歪みが生じないような、また、経済社会の中で行われる個々人の選択に対して中立的な税制を構築していく必要がある。こうした観点から、
配偶者特別控除(上乗せ部分)を廃止する。

8 消費税
 消費税の役割はますます重要になっているが、一方で、消費者の間には、事業者免税点制度等に対する不透明感が存在することも事実である。
 消費税に対する信頼性・透明性を一層向上させる観点から、
事業者免税点制度及び簡易課税制度の適用上限を大幅に引き下げるとともに、一定規模以上の事業者について申告納付を毎月行うこととする。また、消費税額を含めた総額の価格表示を義務付けることとする。


「平成15年度自民党税制改正大綱−p.3〜p.9(基本的考え方)」より
なお、更に詳細については「自民党ホームページ」において掲載されております。
http://www.jimin.jp/jimin/saishin02/pdf/seisaku-020_1.pdf

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